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対物事故の相手がお店や電車だった場合、おもわぬ高額な損害賠償を請求される可能性があります。ですから、対物賠償保険は、無制限で契約したほうが良いです。

ただ、対物賠償を無制限にしたとしても、相手方の損害をすべてまかなえるわけではありません。それは、車対車の事故のケース。

保険金は時価額が限度

例えば、過失割合が10対0で、こちらが加害者だったとします。被害者が自動車を修理に出し、修理費用が100万円かかりました。この場合、100万円の保険金が支払われるのかというと、そうとはかぎりません。

保険金は車の時価額を限度として支払われます。つまり、被害者が乗っている車の時価額が100万円を下回っている場合は、時価額しか補償されないのです。

こういったケースは、型式の古い自動車の場合によくあります。基本的に、型式が古くなると、時価額は下がります。しかし、型式が古い=修理費用が安いわけではありません。逆に、取り寄せる必要があり、高くなることもあります。

時価額を超えた場合の賠償責任はない

損保会社が支払う保険金の上限を時価額としているのは、民法上の損害賠償額の算定にしたがっているようです。「民法第709条 – Wikibooks」の損害賠償額の算定が参考になるかと思います。

物の滅失に関する損害賠償額は、物の交換価格による。交換価格の算定基準時が問題になるが、原則として物の滅失時とする。

民法上の考えにしたがっているので、加害者も自動車の時価額を超える費用については、賠償責任を負いません。事故時点の時価額が10万円であれば、損害賠償額の上限は10万円。修理で50万円かかろうが、全損して買い替えるのに100万円かかろうが、損害賠償額は変わらないのです。

対物差額補償特約とは

対物差額保証特約とは、相手の車の修理費用が時価額を超える場合、その差額の過失割合分、もしくは50万円のうちの低い金額を限度に補償してくれる特約です。イーデザイン損保の対物超過修理費用補償特約も同じ内容の特約です。

例えば、過失割合が10対0、時価額が50万円で修理代が70万円かかった場合、20万円の保険金が支払われます。過失割合が5対5、時価額が10万円で修理代が30万円かかった場合、10万円の保険金が支払われます。

対物差額保証特約の適用範囲は、対物の相手方が自動車の場合にかぎります。

対物差額補償特約を付帯する意味は?

車の時価額を超えた部分に対しての賠償責任はない。だったら、対物差額保証特約を付帯する必要はないんじゃないの?と思うかもしれません。

たしかに、法的側面を考えると不要です。被害者が訴訟を起こしたとしても、時価額を超える損害賠償額が認定されることはないでしょう。付帯する意味はというと、倫理的側面というか、気持ち的な問題でしょうか。

時価額を超える修理代がかかるケースは、型式の古い車の場合によくあります。型式の古い車は、こだわりを持って、好きで乗っているドライバーも少なくありません。そんな思い入れのある車に乗っているドライバーのためにも付帯しておく特約と言えます。

少なくとも、こちらにも非があるから賠償責任が生じるわけで、相手が考える十分な補償がされないと、なんとなく後味の悪いことになります。対物差額保証特約を付帯する場合の追加保険料は、年間でも数百円程度。少額でこういう事態を避けれるならば、付帯しておいても良いかもしれませんね。

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